仏閣・仏像そのー10立石寺(山寺)-2
第38回
こんにちはジュエリーニシオカのにしおかまさるです
残雪の立石寺(山寺)足元がとても気になり当然舗装などはされておりません。ここは東北の霊場とも言われます。【日本三大霊場(恐山・比叡山・高野山)】私はこの後、翌年8月に再度立石寺を訪れております。
残雪の季節(4月26日)と、夏の暑い時期(8月18日)両方行っておりますので、同時進行の形で書いてまいります。
山門からしばらく登りますと右側に姥堂がみえ小さなお堂ですが中には恐ろしい形相の(奪衣婆像・地蔵像)の二体が鎮座されており、一瞬死後の世界を思わせるには充分なお出迎えでした。奪衣婆(だつえば)は他にも呼び方があり、葬頭河婆(そうづかば)正塚婆(しょうづかのばば)姥神(うばがみ)優婆尊(うばそん)等とも、また閻魔大王の妻である言う説もあります。
奪衣婆は三途の川の岸にいて、亡者の衣類をはぎ取るというお役目だそうです。立石寺の奪衣婆は石像であり、寺院によっては閻魔大王が鎮座されているお寺もあります。参拝者はそのどちらの姿をみても各自思いが違うと思います。一瞬本当に死後の世界が浮かびます。
地蔵像は私が考えますには、地獄には六道がありそこはどんな場所であってもお地蔵様がお救いに行かれるという意味で奪衣婆の隣にお地蔵さまが鎮座されていたのではないのでしょうか?
昔話に傘地蔵というお話がありました。そのお話には六体のお地蔵さまが出てきますがお地蔵様は六体で赤いエプロンをかけておられるのです。赤いエプロンの意味は分かりませんが六体は地獄六道を指していると思いも致しました。
寒い時に姥堂を見ますと余計に寒く感じ、夏には一度見ておりましたので肌寒くなりませんでした(4月と8月の違いですね)
これより又、階段というか山道と言いますか上がっていきますとせみ塚があり、松尾芭蕉の句『閑さや岩にしみ入る蝉の声』残雪の時には茶店もなく、夏には茶店が立石寺名物こんにゃくの醤油煮があり一串¥100です。
ここで、お茶をのみ(力こんにゃく)を食べながら風情を楽しみながら蝉の鳴き声を聞いていたと思います。
さらに登りますと仁王門があり、その中にはケヤキ材で造られた高さ210cmの仁王像が安置されております。
この右側には巨大な岩肌には風雨にさらされ削られた阿弥陀如来さまを思わせるような弥陀洞、仁王門から下を望めば多くの卒塔婆が所せましと立てておりましたのがとても印象に残り東北の霊場ともいわれるゆえんなのかなとも思いました。
行くのでしたら夏が良いと思います。残雪の季節には風情もなくただ寒いの一言で、夏には五大堂の眼下にはゆたかな緑が一面に見えます。
次回に続く
最後までお読みいただきましてありがとうございました
にしおかまさる